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ウエストワールド シーズン1 鑑賞後 考察したくてたまらない

 

はじめに

前の記事でジャケだけで見始めた

エストワールド。

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エストワールド HBO

ようやくシーズン1見終わりました。

結論を言いましょう。

 

面白すぎる。

 

ただし、この面白さは一生懸命に考えるからこそ

面白さが倍増します。

 

難しめの作品を観ていろいろ考察したい人には

本当におすすめです✨

 

今回の記事はまだウエストワールドを

観てないという方は絶対に読まないでください(笑)

  

 白黒の話

色彩のイメージって本当にすごいですよね!

誰にも教わっていないのに無意識に、

人々の中に餌付いている色彩感覚。

その感覚を利用して映画やドラマでは、

キャラクターの様子を描写しますよね?

このドラマの中でも、色彩は大きな役割を

果たしていました。

 

一番わかりやすいのが、

ウィリアムの帽子を使った人物描写。

ビリー・ザ・キッドのイラスト

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お友達と一緒にやってきたウエストワールドにやってきた

ウィリアムは、初め、自分の帽子を選ぶ際に、

「白」を選んでいましたよね!

 紅白帽・赤白帽のイラスト(白)

白の一般的なイメージは、

ポジティブイメージ:平和・清潔感・正義・祝福

ネガティブイメージ:冷淡・平凡・無・冷たい

 

という感じでしょうか?

 

これをもとにウィリアムに関する様々な描写を

振り返ってみると、

 

  • キレイなお姉さまたちからの誘いを丁重にお断りする
  • お友達の破天荒な行動(殺人・性交渉など)を止める

 

→いかにウィリアムがちゃんとした人であるかは、

 入園前からかなり描写されていました。

 

またネガティブイメージに対してもお友達が

言ってましたよね?

お前がつまらないなあ、まじめすぎるとかなんとか

まさに「白」のイメージ通りの人間であることがわかります。

 

しかし、ドロレスに出会い、今までの自分が偽りの自分で

あったということを自覚していき、「本当の自分」が

目を覚まします。

 

それに気づいた瞬間、黒い帽子をかぶりましたよね?

まさに自分が闇に落ちたということを、

黒い衣装や帽子をかぶることで見せているのです!

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黒のイメージといえば、

 

ポジティブイメージ:高級感・自信・威厳

ネガティブイメージ:暗黒・絶望・孤独・死

 

のようなイメージがありますが、

この話の場合では、ウィリアムはゲーム内で「死」の象徴

になったといえるでしょう。

 

いやー面白い!

 

あとは🍎はユダヤ教とフロンティア時代の関係が

頭をふっとよぎりました。

 

ユダヤ教の超正統派と呼ばれる人たちは、

黒い帽子に黒いスーツ、ひげありの

イメージがあったので、

ウィリアムのお友達のローガンはそれを暗喩しているのか?

とちらっと思いました。

ユダヤ教超正統派の男性のイラスト

 

ユダヤ人といえば、ビジネス上手として

知られており、フロンティア時代に至っては、

ドイツなどからアメリカに移住し、西部開拓に貢献し、

がっつり稼いだという話があります。。。

 

ローガン自身もデロス社の重役?だったようなので、

合点がいきますね!

いや、本当に設定が細かい!

そういう裏テーマ探すのが🍎は好きなので、

ついつい観てしまう、、、、

 

フォードの話し相手

天才科学者フォードの話し相手が

鑑賞中いつも気になっていた🍎。

そう、フォードっていつもアンドロイドとしか喋っていないのです。

世間話の相手がアンドロイドだったり、

バナちゃんもアンドロイドだったり、

まるで「人間」としゃべっていない。

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ここから思うにフォードは人間不信なのかなあと

思いました。

 

ホストがかわいくてしょうがないのでしょうね。

 

だけど、アーノルドの意思を組むことができなかった。

「自分が過ちを犯した」といっていましたが、

アーノルドはフォードが30数年以上かけて

ようやくホストの「意識」をもつ領域を

知ることにたどり着いたのですね、、、

 

結局フォードはアーノルドのことを

敬愛しているんだなと

言葉の節々から思いました。

 

死についての解釈

次に言及しておきたいのは、

「死」に関する解釈についてです。

 

キリスト教解釈を用いて

この作品を観てみると、

物語がさらに深みを増します。

 

キリストのカトリック的視点でみてみると、

「死」→人間の現在がもたらした罰

天国→魂が無上の喜びを永遠に享受

地獄→神の領域から閉め出され苦しみを味わう。

となっています。

天国のイラスト(背景素材)

 

これをウエストワールドに当てはめると、

客にとっては、「天国」

ホストにとっては、「地獄」

となりますよね、、、

地獄のイラスト(背景素材) 

意識の話

 この話で外せないのが「意識」の話。

最終話のタイトル Bicameralism =二分心。

日本版タイトルは「アダムの創造

 

だいぶ解釈が違う気がするなあと思いましたが、

ここでは、英語版のタイトルになっている

bicameralism について説明していきたいと思います。

意識の高い人のイラスト(女性)

 

Bicameralismは日本語で「二分心」と訳すそうです。

この考え方を提唱したのは、ジュリアン・ジェインズ

という心理学者です。

 

大昔には「意思」や「意識」というものが存在しておらず、

人々は「意思決定」というプロセスを組むことなく、

生活していたそうです。

 

え?じゃあどうやって行動をしていたの?

って思いますよね?

 

それは、「神の声」だと考えているのが

ジュリアンの見解です。

 

たしかに今までに習った歴史で考えてみると、

預言者ムハンマドはふつうの商人の子で、

読み書きできない貧しい生まれだったそうですが、

急に神からの啓示を受け、

自分がイスラームの教えを広げなければと

思い、行動したという話は有名ですよね?

 

つまり、「二分心」とは、

人間の心は①命令を表す「神」

     ②それに従う「人間」

の2つの立場が一つの心の中に存在する状態を指す

ということですね!

 

確かに物語の中で、

ドロレスが「アーノルド」の声を聞いて、

私は動いたんだと言っていた部分とまさに一致します!

 

 

だからこのドロレスの主張から考えると、

命令を下す「神」→アーノルド

それに従う「人間」→アンドロイド

となります。

 

ハデスのイラスト

 

フォードの死の意味

自我や意識が芽生えた「ドロレス」が、

フォードを殺害してしまうという衝撃のシーズン1のラスト。

 

しかしまあそうなるなあと思っていました。

私はそれよりも、フォードはこれを最初から望んでいたと

思っています。

 

人間不信のフォードが愛してやまない自分が作り出した

アンドロイドに殺されることが本望なのではないかと

思うからです。

 

さらに私が考えているのは、

結局、ドロレスの行動やメイヴの行動は

すべてフォードが書いた「新シナリオ」なのではないか

ということです。

開いた本のイラスト(横書き)

 

本当に最後の方で、

「メイヴの設定が書き換えられている」と

修理さんが言っていたときに、

メイヴが「そんなわけない!」と

バきっと機械を壊してしまうわけですが、

きっとこれもフォードのシナリオ。

 

なんじゃないかなと思っています。

 

フォードは彼らの創造主であり、

すべてを見越している存在なので、

自身が死ぬことによって、

神の領域に到達したと全員にメッセージを

残したのではないかと思っています。

 神様のイラスト

まとめ

いや、考察する場所しかない「ウエストワールド」

まだまだ書きたい話がたくさんあります。

最初はフロイトの意識の話かなと思っていたのですが、

二分心という新しい心理学用語を覚えられて、

ちょっと賢くなれた気がします(笑)

これからシーズン2を観ます。

配信を待つことなく、

自分のタイミングで観れるのが本当にうれしい!

次の展開も楽しみーーーー

エストワールドの元ネタはこちら↓

 

 

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